
五番星・アリオトのメッセージです。
内村鑑三の生き方から学ぶ、強い信念と柔軟な心の大切さ
内村鑑三という人をご存じでしょうか。
今の人たちは、もう知らないかもしれません。
キリスト教の思想家で、信念の人として有名です。
とても自分に厳しく、そして、弟子たちにも厳しい人でした。
厳しく己を見つめ、真実を求めた求道者でもありました。
普段は書物を読み、執筆し、弟子たちと穏やかに語らっていましたが、ひとたび真理の敵とみなすと、その相手に対して徹底的な言論戦を挑んでいく人でした。
内村鑑三は、自らの信念を貫く人だったのです。
そんな内村には、息子がいました。
精神科医となった内村祐之です。
この息子は、父・内村鑑三のよき理解者でもありました。
息子は、父のことを振り返って、いつも穏やかで、優しく、情に厚い人であったと伝えています。
この息子による内村鑑三像は、一般に知られている内村鑑三像とは異なります。
一般には、内村は厳格な人というイメージがあるからです。
息子によれば、父は真理の敵には厳しかったけれども、そうではない多くの人には優しかったというのです。
真相はどうでしょうか。
私は、息子さんの言うとおりだと思います。
普段は穏やかで優しいからこそ、いざというときに猛然と戦うことができるのです。
もともと、内村は自然を愛していました。
札幌農学校に進んだのも、そこに日本の未来を拓く学びがあると思ったことに加え、北海道の雄大な自然を愛したからでしょう。
内村が軽井沢を愛したのも、その自然を愛したからです。
信念の人になるために、厳格な日々を送ろうとする必要はありません。
自分に厳しくなければならないと思う必要もありません。
人は、自分がなしたいこと、なさねばならないことを自覚したとき、自然と自分に厳しくなるものなのです。
自分に厳しくなければならないと、無理やり自分を鞭打ち、縛りつけても、そのストレスは過剰になっていくでしょう。
そして、自分の精神を傷つけ、他人に対しても必要以上に厳しくなってしまうでしょう。
それではいけません。
あなたが、なすべきことに向かって信念を持って生きていくのであれば、自分にとっての気晴らしや、安らぎの時間を用意しておくことです。
その気晴らしは、人に迷惑をかけたり、人を傷つけたり、あなたの経済や日常生活を破壊したりするものであってはなりません。
そうではなく、内村にとっての軽井沢のように、心を休める時間や場所、何かを作り出しておくということです。
そうして、あなたの心をいつも弾力のある、柔軟な、はつらつとしたものにしておくのです。
あまり張りつめていると、心は硬くなり、自分にも人にも厳しくなりすぎてしまうからです。
一生懸命頑張っているあなたにこそ、気晴らしや安らぎの時間は、とても大切なのだということを覚えていてください。
弦楽器でも、張りすぎた弦は切れやすいものです。
美しい音色を奏でたいものですね。
──アリオト

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