M0006 どうやったら戦争をなくせるかを考えよう

今回は北斗七星の七番星の使いからのメッセージです。
七番星の理念は「勝利」「変革」です。
テーマは「どうやったら戦争をなくせるかを考えよう」です。

戦争について語りたいと思います。

戦争はとてもセンシティブな問題であり、多くの方が亡くなり、傷つき、縁のある人の心にも深い深い傷が生まれています。

昔から戦争はありましたし、悲しいことに今も戦争が起きています。

ジョンレノンの「イマジン」ではありませんが、本当に戦争なんてものはなければいいと心から願います。

あまりにも悲惨であり、残酷であり、地獄です。

具体例を挙げればきりがないほどです。

戦争はどこからどう考えてもない方がいいし、世界中の人類がなくしていくべく、努力しなければならないと思います。

しかし難しいのは、たとえ非戦を打ち出しても、戦闘的な国に侵略されることがあるところです。

第二次世界大戦が勃発する前、ヨーロッパ諸国では第一次世界大戦の悲惨な経験から「もう戦争はこりごりだ、したくない」という厭戦気分が高まっていました。
それによってヒットラーが快進撃できた面もありました。

周囲に侵略的な意図をもつ国があれば、こちらも自衛として、戦う意志を持たねばならない面もあります。
これはとても悲しい現実です。

盗難の多い地区に住みながら、家のドアの鍵を開けて過ごしていたら、盗難に遭う可能性は高くなります。
その時期、その地域によって、自衛をしなければならないこともあります。

だからと言って、攻められる前に攻める、こちらから自衛のためだと戦争していくのが正しいのかどうかは、ほんとうに判定が難しいことです。
誰もが平和を求めていながら、やられる前に自衛のために戦争をしかけてよいものなのか、悩ましい問題です。

私はまず、戦争をなくしていくためには、世界中の人々が、どの時代になっても、戦争をなくすにはどうすればいいのかを考え続けることが大事だと思います。

どの時代、どの地域であっても、教育を通して、戦争をなくすにはどうすればいいのか、どうすれば戦争しなくてすむのかを考える力を子供の時から育てていくことが大事だと思います。

なぜなら、答えは一つではないからです。
答えは、時代によっても変わり、地域によっても変わるでしょう。

だからこそ、戦争をなくすにはどうすればいいのかを考えるカルチャーを、教育を通じて世界中に築いていくことが大事であると思うのです。

次に、コミュニケーション能力を高める教育が大切だと思います。

戦争が起きるのは、話し合いで解決しないからです。
お互いの立場から正義を打ち出し、ディベートのように言い合っていては、ぶつかることが多いでしょう。

妥協も大事ですが、できればヘーゲルの言うアウフヘーベン、止揚することを目指していく習慣をつけたいものです。
※赤石注:止揚はドイツの哲学者ヘーゲルの用語で、矛盾する諸契機の発展的統合を意味する。

コミュニケーションにおいては、自分の主張もし、相手の主張も理解し、そのなかで第三の道を探るようなコミュニケーションを目指せないでしょうか。

実際には止揚することができず、妥協することもあっても、せめてお互いがWin-Winになるような結論を目指そうとする習慣をつけられないでしょうか。

三つ目に、戦争が起きそうな時は、お互いに欲望を抑え、足ることを知るようにできないか、話し合えないでしょうか。

欲望が強すぎると、どうしても話し合いは決裂しがちです。

四つ目は、話し合いで決めたことはお互いに守るようにし、守らなければ他国の力を借りてもペナルティを課すとして、守らせるようにしておくのはどうでしょうか。

五つ目に、どの国もより暮らしがよくなり、心も豊かになるように、進んだ国はまだ進み足りない国に手を差し伸べ、知恵を貸し、力を貸すというカルチャーはつくれないでしょうか。

そうしたカルチャーがあれば、どれだけ手に手をとってお互いに友情を築けることかと思います。

以上、五点ほど述べましたが、どれも決定的なことでもなければ、絶対的なことでもありません。
こんな甘いことでは戦争はなくならない、とお叱りを受けるかもしれません。

それでも、あなたには、あなたの戦争が起きないための考えをもってほしいし、考え続けてほしいのです。

私が一番言いたいのは、戦争が起きないカルチャーを教育によってこの地球に築けないだろうか、ということです。

その内容は、時代や地域によって変わるでしょう。
しかし、戦争をなくすにはどうしたらいいのかをみんなで考える星にしたいのです。

ただ、それだけです。

実にささいな抵抗かもしれませんが、今の私から戦争について言えるのはこれです。

どうしたら戦争をなくせるのか、みんなで考えていきましょう。

今回は北斗七星の七番星の使いからのメッセージです。

七番星の理念の一つが「勝利」ですが、語られているのは「戦争に勝つ方法」ではなく、「戦争をなくす方法」です。

七番星の理念である「勝利」とは、単なる戦いの勝利、勝ち負けにおける勝利ではなく、真の勝利、霊的な勝利であるとのことです。

たとえ戦争に勝ったとしても、多くの人を犠牲にし、苦しめたのであれば霊的には敗北です。
戦争ではなく平和を選び取ること、これこそが真の勝利、霊的な勝利であるということになります。

したがって、メッセージではどうすれば戦争をなくすことができるかについて語られています。

ほとんどの人は戦争を起こしたくはないと思っているはずです。
平和主義を貫けば戦争に巻き込まれないのであれば、それが戦争を起こさない一番の方法でしょう。

しかし、残念なことに、戦争の意思がなくても他国に侵略されてしまうという現実があります。

この現実に対して、どのように考え、どのように対処していけばいいのでしょうか。

メッセージでは五つの提案がなされています。

第一は、世界中に、戦争をなくすためにはどうすればいいのかを考え続けるカルチャーを浸透させることです。
大人はもちろんのこと、教育を通じて子どもたちにもそのカルチャーを継承していくことが一番大事なことだと言います。

戦争は、少数の指導者だけで起こせるものではないと思います。
圧倒的多数の人たちが戦争をなくそうと考え、行動していれば、戦争は回避できるはずです。

それでも戦争が起きるのは、戦争を支持する人が一定の割合で存在するからだと思います。
ですから、地道なことかもしれませんが、多くの人が戦争をなくすにはどうしたらいいかを考えるようにすることが、戦争をなくす王道なのではないでしょうか。

二番目は、教育を通じて子どもたちのコミュニケーション能力を高めることです。
これにより、相互の主張や思想を統合する第三の道を模索する力を、国家として育んでいくことが大切であると語られています。

三番目に、戦争の心理的な原因の一つである欲望を抑えるための話し合いが大切であることです。

領土、資源、貿易など、戦争の引き金になっているのは大きなことのように見えますが、その根元にあるのは人間の欲望です。
領土を広げたい、資源を増やしたいという欲望がなければ、戦争が起きる確率ははるかに低くなるでしょう。
足ることを知るというのは老子や釈尊が説かれた心の教えですが、そうした心の教えは、国家にもあてはまるはずです。

四番目には、相互で承認した約束を破らないよう、他国の力も借りることでペナルティを抑止力として働かせるということです。

そして五番目は、先進国は開発途上国が豊かになるよう支援すること、経済的な交流だけでなく、国と国の間の友情と絆を築くということです。
複数の国が絆をもとにした関係を築くことができれば、他国の侵攻に対する大きな抑止力になると思います。

これら五つの提案について、五番星の使いも、戦争をなくすための決定打ではないと言っています。

もしかしたら、これさえすれば戦争をなくすことができるという決定打はないのかもしれません。

仮にある世代で、お互いに足ることを知る生活を送り、戦争を起こさなかったとしても、次の世代がどうなるかは分かりません。
次の世代は、次の世代の方法を考えなければいけないでしょう。

だからこそ、五番星が一番に伝えたいことが、教育によって、戦争が起きないカルチャーをこの地球に築くことなのだと思います。

私たちの世代は、私たち自身で今、戦争をなくすにはどうしたらいいかを考え、次の世代にも、次の世代で戦争をなくすにはどうしたらいいかを考えてもらう。
迂遠に見えますが、これが戦争をなくすための近道なのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

引き続き、ご訪問いただけると幸いです。

赤石風斗

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