M0007 予言と未来予測

今回は予言と未来予測についてのメッセージです。


予言と未来予測についてお話ししましょう。

未来を場所と日時まで決めて確定的に起きると言うことはできません。
必ず未確定な部分があるからです。

人間は幸福な記憶よりも不幸な記憶のほうが心に残りやすいものです。
未来に対しても恐怖の予言、不幸の予言を信じやすいのですが、予言によって恐怖心を煽っても何もよくなりません。

思い出していただきたいのですが、不幸の予言が外れた時に、誰かがその責任を取ったりしたことがあったでしょうか。
その予言はどれほど人の心を不安にさせ、苦しめたでしょうか。

不幸の予言が外れた時、たいていの場合は、それはこういう原因によって外れたのだと後付けで説明しています。

しかし、その原因で不幸の予言が外れるのであれば、なぜその原因そのものが起きることを予言できなかったのかを説明しなければなりません。

事実を正直に見つめることができないのであれば、確定的な予言などするべきではないのです。

未来は分からないのです。
なぜならば、あまりにも複雑に縁起の理法が働いているからです。
※赤石注:縁起の理法とは、一切の事物はさまざまな原因(因)や条件(縁)が寄り集まって成立しているという仏教の教え。

それらすべてを知ることなどできないのです。

あくまで、このままではこのような未来になる可能性が高いというのが精一杯です。
今の現実からするとこうなる方向へ向かっているというのが人が言える範囲でしょう。

未来は確定したものではありません。
未来は変えられるです。
むしろ未来を変えるために人は努力し、現に変えてきたのです。

何千年、何万年の単位で世界の歴史を見た時に、地球はよくなっているのか悪くなっているのか、 よく調べていただきたいと思います。
統計が採れている点でも結構です。
客観的に調べてみてください。

また、 統計においては相関関係と因果関係を取り違えた言説には気をつけてください。

例えば、アイスクリームがたくさん売れる日に、海で溺れる人がどれほど多くても因果関係はありません。
海で溺れる人を減らすために、アイスクリームを売らないようにしようなどと考える人はいないはずです。

ところが世の中には、統計が出ていると言って相関関係を因果関係と捉える人がまだまだ多いので、これは基礎的なことではありますが、伝えておかなくてはいけないでしょう。

統計は過去から現在までの事実の数量的推移を知るために使えばよいと思います。
ただし、統計で確定的な未来が分かるわけではありません。

どんなに傾向があっても、さまざまな要因でその傾向が変更されることがあるからです。

いたずらに予言に振り回されないでください。
それよりも、あなたの今日一日を感謝に満ちたものとし、他の人の心も感謝に満ちたものとすることが大切です。

幸福は、世界平和の根本はそこにあります。
その上で、政治、 経済、 教育など、 さまざまなことを改善していけばよいのです。

「いついつにこういうことが起きる」という予言は、その内容が恐怖に彩られているほど広がりやすい傾向があります。

人間には ─ 人間だけではなく生物には ─ 危機に敏感に反応するという生存本能があるからです。
明るい予言より暗い予言の方に反応してしまいます。

結論から申し上げれば、人間はある程度の未来予測はできても、確定的な予言はできないということになります。

なぜならば、物事はきわめて多くの原因(因)と条件(縁)が複雑に寄り集まって生じるため、人間がそれらすべてを知り尽くすことはできないからです。

あるいは、予言は人間によるものではなく、人間を超えた神や仏のような存在が示すものだから、そうした限界はないのではないか  と思われるかもしれません。

もちろんこの大宇宙を創造した根本の存在(この表現が適切か分かりませんが)であれば、未来を確定的に予言することは可能でしょう。

しかし、地上の人間の誰が大宇宙を創造した根本の存在からの予言を受け取ることができるでしょうか。

人間にできることは未来予測であり、推測の域を越えることはできないということは真実だと思います。

また、そうした科学的な未来予測についても注意を促されています。

相関関係と因果関係は違うということです。

メッセージでは、アイスクリームの売上と水難事故が例として挙げられています。

両者には「暑い時期に増加しやすい」という相関関係はあるかもしれません。
しかし当然のことながら「アイスクリームが売れると水難事故が増える」という因果関係はありません。

こうした例であれば、 誰でも当たり前のことだと分かります。
日常感覚としても因果関係がないことが明らかだからです。

ところが、私自身、政治、経済、災害など、日常感覚を超えたものについては未来予測を無条件に信じてしまうことがあります。

もちろん  そうした情報を集めること自体は大事なことだと思います。
特に災害に関する科学的な未来予測を収集して、防災グッズなどを備えることは非常に重要です。

ただ、それを確定的なものとして、必要以上に恐れながら毎日を送るのはよくないことだと思います。

それよりも、今日一日を感謝に満ちたものとし、他の人の心も感謝に満ちたものとするために生きることが大切だと語られています。

また、メッセージでは未来は変えられると語られています。

未来はさまざまな原因と条件によって生じます。
そうであれば、私たちがよい種を蒔き、よい条件を整えることで、よい未来を創ることができるはずです。

不幸の予言に振り回されるよりも、幸福な未来の種を蒔きながら生きていきたいと思います。

統計的に見れば医学の進歩による治療成功率の向上や死亡率の低下、経済の発展による生活水準の向上など、さまざまな面で地球がよくなっているのは明らかです。
戦争や内乱など、まだまだ多くの問題が残されていますが、それでも千年前に戻って一生を送りたいという人は少ないのではないでしょうか。

先人たちが努力して地球をよい星にしてきたのですから、私たちも力を合わせてよりよい未来を創っていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

メッセージにご賛同いただけましたら、是非コメント欄に感想をお寄せください。
皆さんで共有し、励まし合っていきたいと思います。

引き続き、ご訪問いただけると幸いです。

赤石風斗

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